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《重要》厚生労働省が“日雇い派遣”に対して全国の労働局に通達

◆日雇派遣の原則禁止の例外要件確認に関する取扱いについて
1 問題の背景
 日雇派遣原則禁止の例外要件は、労働者派遣の対象となる日雇労働者になろうとする者(以下「対象者」という。)が①60歳以上である場合、②学校教育法に規定する学校の学生又は生徒である場合、③生業収入の額が500万円以上である場合(副業として日雇派遣労働に従事させる場合)及び④主として生計を一にする配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)その他の親族の収入により生計を維持している場合であって、世帯収入が500万円以上である場合(主たる生計者以外の者を日雇派遣に従事させる場合)のいずれかに該当する必要があり、それぞれ住民票や健康保険証、所得証明書、源泉徴収票の写し等の公的書類及びそれに準ずるもの(以下「公的書類等」という。)により確認することを基本としますが、合理的な理由によりこれらの書類が用意できない場合、これらの書類のみでは判断できない場合には、やむを得ない措置として本人からの申告(誓約書の提出)によることとして差し支えないとしているところです(要領第8の14の(5)参照。)。
 これらのうち、生業収入または世帯収入が500万円以上であることの確認については、公的書類等による確認を十分に行うことなく、当初から、本人からの誓約書の提出あるいは、ウェブサイト上の同意文書のチェック欄のチェックに積極的に誘導し、これらをもって公的書類等による確認の代替としている派遣元事業主が散見される状況にあります。
 一方で、適切な対応を行っている派遣元事業主も存在することから、不適切な取扱いを是正頂く等、当該取扱いの斉一性が求められています。
2 対象者が公的書類等を用意できないと主張する場合の取扱い
(1)合理的な理由の考え方
 要領には、合理的な理由によりこれらの書類(公的書類等)が用意できない場合等には、やむを得ない措置として対象者からの申告(誓約書の提出)によることとしても差し支えないとしていますが、この合理的な理由とは、本人は公的書類等を用意する意思があるにもかかわらず、他律的要因により用意できないような場合をいうのであり、単に公的書類等を提出・提示したくないという本人の主観的理由のみでは、合理的な理由とは言えず不適切です。
(2)対象者が「プライバシー」を主張する場合の考え方
 対象者が単に「プライバシー」を主張しているのみで公的書類等による確認を省略することは不適切であり、そのような場合には、その内容を具体的に聴取し、上記(1)の考え方に即して「合理的な理由」に当たるか否かを確認してください。その結果、単に公的書類等を提出・提示したくないという主観的理由のみを主張する者には、後述する日雇派遣原則禁止の趣旨を説明し、重ねて提出・提示を求めてください。
3 対象者が誓約書を提出することとなる場合の取扱い
(1)日雇派遣原則禁止の趣旨
 日雇派遣原則禁止の趣旨とは、「日雇派遣は、例外的に認められる要件に該当する場合を除いては行ってはならない」というものであるので、対象者が例外要件に該当することの確認が取れないまま、日雇派遣を行うことは法令違反のおそれがあり、当該確認を行うことなく、安易に日雇派遣を行うことは慎むべき行為です。
 従って、派遣元事業主においては、ますは対象者に公的書類等の提出・提示を求めるべきであるとともに、対象者が公的書類等を用意できない合理的理由があると認められ、やむを得ず誓約書によることとなる場合には、例外要件のいずれの類型にどのように該当するのかを具体的に聴取し、確認する必要があります。
 なお、対象者が派遣元事業主に対して公的書類等を提出・提示せず、誓約書を提出することとなった場合であっても、職業安定機関の職員が自ら、対象者に係る公的書類等の確認を行うことがあることを申し添えます。
(2)誓約書の提出による場合の取扱い
 上記2及び3(1)を踏まえ、派遣元事業主が行うべき具体的な確認方法を例示すれば次のとおりです。
①まずは対象者に対して、公的書類等の提出・提示を求める。
②対象者が公的書類等を提出・提示できない旨主張する場合は、その理由を具体的に聴取し、合理的な理由に当たるか否かを確認する。その際、対象者が主張する理由が単に「プライバシー」のみでは不十分であり、その場合の取扱いは上記2(2)のとおり。
③聴取の結果、誓約書の提出によると判断した場合は、日雇派遣原則禁止の例外要件のいずれの類型にどのように該当するのかを具体的に聴取し、確認する。
④聴取の後は、聴取の記録を誓約書等とともに保管する。
4 公的書類等又は誓約書及び誓約書によることとなった理由の記録の取扱い
 日雇派遣原則禁止の例外要件に該当する者であることの確認の際は、公的書類等により確認することを原則とすることは上記1のとおりですが、その際、必ずしも公的書類等の原本や写し等を控えなくてはならないわけではなく、公的書類等から確認した内容が控えられていれば差し支えありません。
 なお、誓約書及び誓約書によることとなった理由(公的書類等を提出・提示できない理由及び日雇派遣原則禁止の例外要件のいずれに該当するのかを聴取した記録)については、要領上、事後のトラブルを未然に防止するためにも、派遣元管理台帳と合わせて管理しておくことが望ましいとしていることを申し添えます。

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Author:人事総務部
2015年の派遣法改正を控え、厚生労働省の動きが活発になっています。厚生労働省(労働局)の行政処分(派遣法違反)の事例を正しく理解していただき、派遣先企業や人材派遣会社の“コンプライアンス(法令遵守)向上”に活かしていただければ幸いです。

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